■憲法改正の対象がより明確となった憲法調査の結果
5月3日の憲法記念日を控えて、1日の産経紙でFNNSとの28、29日の両日に合同調査によると、「憲法改正は必要」との回答が57.6%、憲法改正の是非を問う国民投票には87.5%が「投票したい」と回答し、憲法改正に前向きな国民の認識が明らかとなるとともに、今のままの憲法では問題があることを時代的に感覚で捉えていることが明らかとなった。
また各項目では現行憲法に明記されていない「自衛隊の位置付けを明文化すべきだ」が71.5%、「集団的自衛権を認め、明文化すべきだ」が62.1%、「非常事態で政府や国民がどう対応すべきか明記すべき」が74.5%、「危機管理のため首相の権限を強化すべきだ」が65.1%などで改正内容が安全保障や危機管理についてで、改正対象が明確になっており、かつてのように制定経過、政教分離や天皇条項など幅広く問題点を列挙する形での議論でないことを示している。
さらに憲法改正をして天皇を「元首」と明記すべきかどうかどうかについては、「思う」が45.7%で、「思わない」の43.2%を上回っていることも注目され、我が国の国柄について天皇陛下を中心とすることを東日本大震災などでの国民の精神のよりどころとなった両陛下のご存在を実感として捉えていることが大きいこともわかった。
一方、憲法改正に賛成は世代別では男女ともに30歳代が最も改正の必要性を感じていることもわかり、少なくとも旧来の自虐的歴史観から脱しようとしている世代は憲法改正は当然の帰結となっているようである。