■中堅神職研修会で笹幸恵氏が講演、その接待で石清水研修センターへ
本日、2月21日(火)の午後、石清水八幡宮研修センターで開催されている近
畿地区神社庁の中堅神職研修会でジャーナリストの笹幸恵氏がご講演されること
もあり、小生が仲介させて頂いたこともあり、講師の送迎も兼ねて研修センター
へ赴いた。
以前も中堅神職で同氏をお招きしたが、今回はガダルカナル島での遺骨収集活
動の模様についてスライド写真を上映しながらのお話であったが、数年前のお話
からより深化したものとなっていて感銘を受けた。
それにしても笹氏が平成17年以来、直接、海外に戦友会などの人々と直接、
様々な島に足を踏み入れることによって遺骨収集するという作業を続けることに
よって、米軍の動きに伴う当時の日本軍がどのように進路をとってきたのか、そ
して玉砕してきたのかが手にとるようにわかって、本ではイメージできないこと
が彼女の頭の中ではしっかりと体系づけられていることがわかり、実地体験がい
かに大切であるかがわかった。
講演の中では政府派遣団では既に時間的に限界があり、現在では自主派遣隊を
組んで遺骨収集を行っていることも紹介されたが、未送還遺骨数が113万柱に及
んでいることから、これでも全く追いつかないこと、ご遺骨の焼骨式では厚労省
の役人が同席しなければできず、自主的に遺骨作業をする場合には、ご遺骨は大
使館に一旦、預けることとなるために、故国に戻るにはまだ時間がかかることな
ど問題点も指摘された。
また、掘り出されたご遺骨を前にして、弔うという行為によって戦没者の御霊
が慰められるので、宗教界の人々に課せられている使命は重いとした。
そして海外での倒れられた人々のご遺骨がまだそのままになっていることを知
らないことは罪であり、無関心は恥であると言われ、何か突き詰められる思いが
した。
今回は受講生の若い神職の方々も熱心に聞いていて、活発な質疑応答もなされた。
今の日本が普通の国家になるためには、国のために斃れられた人々のご遺骨を
国が責任をもって故国に送還できる体制にすることも大きな視点であることを実
感した。
明日から翌日まで沖縄・なにわの塔慰霊祭に出かけるに当たって、慰霊の心構
えを聞くことができて大きな収穫となった。