■「国民の選択!-憲法を見直す大講演会」に900名が結集、大いに盛り上がる
~青山繁晴氏が憲法講演、立場、意見の違いを越えて連携できるものを考える~
昨日9月20日(土)の午後、秋らしく、しのぎ易い天候の中、大阪市内のエル・お
おさかにおいて、日本会議大阪が主催して「国民の選択!-憲法を見直す大講演会
~憲法改正は今を措いてない!!~」を開催、約900名の参加者があり、大変な盛
り上がりとなった。
テレビなどで知名度が高い青山先生の講演ということもあり、前売券は既に完売
状態であったが、当日、立ち見であっても参加される方も多かったが、約60名の運
営体制で対応したこともあり、午前中の資料詰めや各係の打ち合わせ、準備もしっ
かりできていて、受付も混乱がなく、開会も比較的スムーズにできた。
この講演会は、憲法改正実現に向けて、これまで本会が働きかけてきた地方議会
での意見書決議、街頭での啓発活動を通じて、中間結集の場として、今後、再来年
の3月まで展開する1000万名署名活動の大阪での呼びかけのスタートにする位置付
けがあり、議員、日本会議会員をはじめ広く府民に呼びかけた。
国歌斉唱に続いて、主催者衞藤恭・日本会議大阪運営委員長、髙野伸生・地方議
員懇談会会長からご挨拶を頂いた後、1000万署名活動を呼びかける映画「憲法を国
民の手に」(約9分間)を上映に続き、司会からこれまでの憲法改正実現に向けた取
り組みの経緯を紹介、1000万名署名へ協力して頂く紹介者就任のお願いを確実にア
ピールした。
続いていよいよ青山繁晴先生(独立総合研究所 社長・兼・首席研究員)から「正
憲法にてこそ祖国は甦る」と題して、ご講演の時間に入った。
予想通り、青山先生のお話はエネルギッシュで舞台から会場の中間まで降りて来
られ、参加者一人一人に問いかけをされながら、時にはユーモアを交えながらも迫
力のある話しぶりには圧倒され、特に天皇皇后両陛下が大震災の時に被災された
人々に語りかけられていく件や沖縄の「白梅の塔」にまつわる学徒看護隊の件で
は参加者の中では涙される人達も出るなど、最初から日本人の歴史に対する限りな
い愛情を感じた。途中で上着を脱いで、講演を続行するという熱の入れようであった。
ご講演で印象深かった点を思い出す順に挙げてみる。
・5月ではなく、秋にこのような憲法問題を取り上げた講演会開催することに大き
な意義があること。
・安倍内閣の根本命題は憲法改正問題であること。
・憲法は他国とは違う文化を持っている日本では、人の生き方を示すものである。
日本の最終的責任者は主権者である私達一人一人である。
・憲法改正に当たっては改憲派、護憲派を乗り越えて連携できるものを考えていか
ねばならない。祖国が2000年超えて続いてきた共通の土台を自覚することが大切
である。その一つが拉致問題である。
・拉致問題は憲法問題に直結している。 拉致問題では話し合いで解決しなければ
国際法からは自衛隊が救出しなければならないが、憲法9条2項の「国の交戦権
はこれを認めない」があるために、相手が北朝鮮の国家機関が拉致をしたことを
発表したことによって、対応することができなくなった。実は北朝鮮は日本の憲
法9条2項は国が関わったとすれば、何もできないことを知悉している。最初に
5人の拉致家族の一時帰還から日本で永住することを許したのは、日本国民の世
論が怒りで爆発したことを見たからである。
・拉致問題の解決のためには憲法改正して自衛隊を派遣して救出すべきであるの
に、それをして来なかったのは国の主人公たる私達主権者の責任である。
・二つ目は今の憲法は仮憲法であるという事実を押さえることである。1945年8月
15日から1952年4月28日の連合国の占領期間に、憲法は1946年11月3日に公布、
1947年5月3日に施行されたが、これは「被占領国日本」の憲法、仮の憲法で
あった。当時の占領軍の憲法起草者に96条の改正条項の国会両院の3分の2の改
正発議はハードルが高すぎることを聞くと、実は議論をしておらず、占領が終っ
たら日本が改正するものと思っていたとの回答があった。
・わが国は、戦後、国家の目標を持つことが禁じられたが、もう1回、自分の頭で
考え。アジアのために何ができるのかを考えることだ。
・また、憲法65条にある「行政権は内閣に属する」との条文は、結局、誰も責任を
とらないこととなり、本来、尖閣諸島などの防衛についても総理大臣のリーダー
シップがあれば即応体制がとれるのに、それができないこととなっており、これ
も改正しなければならない。
・今こそ、文化、歴史、全体から憲法改正をする必要があり、日本会議に大いに期
待したい。
以上であるが、2時間にわたるご講演は、先生が参加者一人一人に全力で語りつ
くし、叱咤激励されているようで、大いに憲法改正に向けて頑張っていく決意を湧
き立たせて頂いた内容で、拍手が鳴りやまなかった。
憲法改正に当たって、立場や意見の違いを乗り越えて連携できる問題として拉致
問題、仮の憲法のままでいいのか、改正条項のハードルの高さ、首相のリーダー
シップの発揮など、今後の運動の具体的視座を頂き、大い学ぶべき点があった。
先生はご講演後、直ぐに帰京しなければならず、会場を出られた程の慌ただしさ
であった。
講演会終了後も、多くの参加者1000万名署名協力の紹介者名簿を次々と提出して
頂き、約300名近くに上ったと思われる。(数については後日、詳細を調査のこと)
この講演会を受け、いよいよ1000万名署名活動も実質にスタートしたが、大阪の
目標達成に向けて、多くのメンバーと叡智を傾けることを決意した1日となった。
講演会の運営の皆さん、お疲れ様でした。