■「安倍首相靖國神社参拝訴訟(大阪)」第1回口頭弁論、開かれる
本日28日(月)の朝から大阪地裁で「安倍首相靖國神社参拝訴訟(大阪)」第1
回口頭弁論があり、靖國神社を守ることにつながる傍聴券獲得のため、地裁広場に
赴いた。原告側は小泉首相の靖國参拝訴訟と同様に、国、首相、靖國神社を訴えた
ものであり、また訴訟内容もほとんど変わらないもので、若干、変わり映えをした
点は「平和的生存権」を法的利益として認めるかどうかの点であった。
地裁広場には抽選される前に、既に神社界、日本会議団体などで約200名近くで埋
め尽くして、今回の訴訟そのものを認めないという熱気がムンムンとしていて、原
告側は70名前後が片隅に集まっているだけで、存在そのものが希薄化していた。既
にこの段階で、この訴訟の帰趨は決定したことを確信した。
その後、公判が始まるのだが、小生はその後の神社庁での報告会の準備のために
入らなかったが、79名の席のうち、約6割から7割をこちら側のメンバーで占める
ことができ、法廷は静かなままで進行し、法廷の雰囲気をこちら側でコントロール
することができたということを報告会から知った。
報告会では靖國神社の代理弁護人の先生から縷々、重要な点が指摘された。
小泉首相の靖國参拝訴訟で、韓国人、台湾人などが所を替え、品を替えて提訴し
た結果、高裁で裁判官の中で傍論を断じることもおり、結局、原告側に有利なねじ
れ判決が出たこともあるために、油断は禁物であること、これまでの靖國参拝訴訟
の判断が参拝する行為自体が自己の心情ないし宗教上の感情が害されたとする「法
的利益」を認めず、既に解決済みであるために「平和的生存権」を争点にしている
が、それほど波及効果はないという展望や原告団がこれまで訴訟の重鎮であったメ
ンバーではなく、24歳の若者に靖國神社そのものを問うのではなく、「自分達は戦争
に行きたくない」という陳述をさせるなど、本気度が疑われる姿勢であることなど
である。
また本日、法廷に入られた國學院大學名誉教授の大原康男先生からは、憲法問題
に絡め、裁判を受ける権利がある以上、このような政教分離に関わる訴訟は次々と
起こる「濫訴の弊」の風潮があるが、我々はこの訴訟を受けて立つとともに、この
ような風潮を生み出している現行憲法こそ問題であると訴えるチャンスでもあると
され、原告側が提供した舞台であるが、これを逆利用する狡猾さこそ持つことが重
要であると認識した。
次回第2回公判は10月21日(火)10時からです。是非、傍聴券獲得、法廷の雰
囲気を味わって下さい。