■沖縄市長選、自公推薦候補勝利の影響
沖縄市長選で自公与党推薦の桑江氏が接戦の末、革新系の島袋氏を破ったこと
は、情況の節目を感じる事件であった。選挙戦序盤では革新系候補に大差をつけら
れていたにもかわらず、逆転したことの意味は大きい。
まず何と言っても有権者は革新市政から刷新を目指すことを選択したことであ
る。確かにその背景には自公与党の組織戦、若年・無党派層への浸透したことが勝
因として挙げられる。
それとともにしっかりと押さえなければならないのは、革新系の島袋氏がこれま
でと同様、普天間飛行場の辺野古への移設反対問題を争点化したのに対して、有権
者は変更したイデオロギーと捉え忌避し、全く次元が違う「夢、希望、活力」を
キーワードに経済振興を訴えた桑江氏を支持したのであった。
おそらく経済振興の訴えの前に那覇から名護を結ぶ鉄道の導入やインフラ整備な
どをするために基地返還や基地関係の土地の跡地利用をどうするのか、建設的な提
案をしたことが市民に受け入れられたのではないかと思う。言い換えれば沖縄市民
の方々はいよいよ未来志向の考えに立たれたということだと思うのだ。
今、沖縄は本当に変わろうとしていることを強く印象付けた市長選の結果であった。