■橋下市長の出直し選挙と議会制民主主義
本日3日、節分祭。府内の神社でも豆まきが行われ、いよいよ暦の上では春を迎えようとする、晴れ晴れしい日であるが、大阪は暗雲が垂れ込めている。
橋下市長が大阪都構想におけ大阪市内の区割り絞り込みで、結局、公明の賛同を得ることができず、法定協での審議については、自民、民主、共産に続いて公明も同意しなかったことから全く暗礁に乗り上げる格好となった。
市長を辞職、出直し選挙をし、大阪市民の民意-大阪都構想に対する賛否でなく、一度、大阪市をどのように区割りするのか、設計図を作らせてもらうことに対する信任投票のようにも感じられ、ここで賭けに出たという見方もできよう。住民投票の前の設計図をつくる段階だから、一度、設計図を作らせてほしいというのか゛橋下氏、松井知事の訴えであるが、法定協の審議では作らせないこととなったという。
しかし都構想にはもう少し時間をかけてもいいのではないか、少なくとも法定協にも各党派も出席しているのだから、一つに案を絞らなければ、同じテーブルで議論の余地はあったのではないか。
小生には予算編成に当たるこの時期に出直し選挙をすることも理解しがたいが、それよりも議会制民主主義で法定協の反対多数で議論ができなくなったから、即、選挙で民意を確認しようとすれば、結局、法定協の審議とは何であったのかを問わざるを得ない。おそらくほとんどの府民、市民は何故、出直しなのかわからず、これまで積み上げてきた都構想のプラス面もわからないままになってしまう危険性もある。
総論賛成(実は、これも判断の基準がないのではないか)、各論になると議論百出、各論は各会派の思惑、真意も渦巻き、結局、何も決まらないことは往々にしてあるが、しかし多くの反対派がいるから、すぐに民意はどうだととするのは、何か、割り切れないものがあり、維新は最大の危機を迎えているように思える。