【報告】大震災の救助活動の任に当たった消防指令が講演
5月21日(土)の午後、北摂支部の平成23年度総会が茨木市クリエイトセンターで開催され、支部内の役員、会員役30名(うち、地方議員が4名参加)が参加した。
総会に続いて講演では「東日本大震災救助活動報告」と題して、震災直後、消防庁の指示を受け、第一次緊急消防救助隊として隊を指揮した茨木市消防署・警防課長代理・消防指令の寺西 成希氏が、スライドを道いて報告を行った。
この隊は岩手県の大槌町での救助に向った隊であるが、震災直後に消防庁指示の下、最初は目的地が不明のまま東名・新東名高速を一走り、3月13日の午前3時半に結集地である岩手県遠野市運動公園まで、実に1120km31時間かけて到着、被災地での救出検索活動に従事したということであるが、辺りが想像を絶する瓦礫の山であること、民家にまで屋根が入ってきている過酷な状況、衣服関係のお店などは泥に埋まったマネキン人形が多く、ご遺体なのか判別するのが大変であったことなど、報道だけではわからない捜索活動がよくわかった。
また地元の人々から作業服に「OSAKA」の文字が入っているのを見て、「大阪からよく救助に来て下さった。頑張って下さい」と言葉をかけられ、かえってこちらが励まされたという下りには、思わず声が詰まっておられた。結局、第一次隊では死者24名、生存者が1名となり、15日夕方に第二次救助隊にバトンタッチしたとのことであった。
ここにもギリギリのところまで尽力して救助活動をされた尊い人々の生き方を垣間見た思いがした。このような企画の講演会も意義深いものと思った。