■尖閣周辺の危機の常態化を齎した野田政権の譲歩方針
本日3月5日の産経紙によると、わが国が尖閣諸島の国有化を宣言した後、中国公船の尖閣への侵入侵犯や、軍用機の領空侵犯が増えた背景に、野田政権が自衛隊に対して「中国を刺激するな」という方針の下に、譲歩するよう明確に指示していたことが明らかとなった。その牽引の役割を果たしたのは岡田副総理との名前も出ていた。
具体的には、中国海軍艦艇が領海付近の来た場合であっても、28キロ(15カイリ)より接近しないこと、(これはレーダーでしか存在を捕捉できない)、領海侵犯するおそれがある場合でも事前に領海で警備することをせず、領海に入って初めてスクランブル発進を発動するというもので、実際に危機寸前であっても即応体制をとらないようにすることと同じことであった。
結果、「中国を過大に刺激しないように」する方針は、わが国の足許を見られることとなり、今日の公船による連日の領海・接続水域への侵入という常態化をもたらすこととなった。
一方、安倍政権はこの方針をすぐに改めることとなったわけだが、政権が変わるとこの事実経過も国民に知られることとなり、いかに民主政権が国家主権を蔑ろにしてきたのかがわたるというものだ。
中国との神経戦はこれから長期戦となる。そのことを政府も国民も覚悟するしかない。