■子供達にも領土意識は確実に広がっている
今日の産経紙に2月7日の北方領土の日が近づき、北方領土問題対策協会が全国自治体に対して、中高生に領土問題についての作文コンクールの実態を調査したところ、多くの自治体で作文コンクールを行っており、かつその内容については、尖閣諸島を巡る中国公船や軍用機が飛来していることを生徒は危機感を持って受け止めるとともに、応募作品が飛躍的に上っており、領土問題に関心が高くなっていることがわかったという。
「もしかしたら戦争が起きるのではないか」「領土問題は、単に領土を奪われるのではなく、文化や日本人の心までも奪われる重大な問題だ」と記した作文など、多くの生徒は既に大人以上に中国のわが国領土・領海への繰り返しの侵犯、侵入に対して危機感を持っているとともに、領土が他国から蹂躙された場合には、文化や心まで奪われることになることを真剣に捉え、単に知識だけでなく現実に起こりうる問題であると捉えていることがわかった。
時代が変われば、生徒の問題意識も変わるものであり、驚くに足らない。
このことは多分にマスコミからの情報の要素が大きいが、学校教育でもしっかりと領土問題を取り上げる機会が多くなっている証左であろう。
このことはいい傾向であるが、昨年、JCが行ったアンケート結果によれば 北方4島の名前が言えなかったり、戦前まで南樺太に日本人が住んでいたという事実を知らなかったり、尖閣諸島の位置がわからない人が半分以上いたとのことであり、実際に家庭で日本地図を開いて、じっくりと確認する機会を設けるべきであろう。
その意味で、政府が本日、沖縄県の尖閣諸島や島根県の竹島、北方領土について、日本の立場の正当性を主張するための効果的な情報発信戦略や政府内の調整を担う「領土・主権対策企画調整室」を内閣官房に設置した意義は大きいものがある。
毎年の北方領土の日を単なるセレモニーにすることなく、領土意識の喚起とロシアに対して、4島返還の意思はいささかも揺るぎないことを示していく、固い決意の日にしていきたい。