■英霊顕彰をいかに後世に繋げていくのかを遺族会と意見交換
神道政治連盟大阪府本部の企画委員会では、活動目標の一つとして「今後の英霊顕彰はどうあるべきなのか」をテーマにして、遺族会や戦友会などこれまで護國神社をはじめ、いろいろな場所で英霊顕彰をされておられる団体と会合を持つ中で、情報交換をしつつ、具体的に若い世代にどのように継承していくのか企画している。
去る11月26日には、企画委員会のメンバーと一緒に参加させて頂き、大阪護國神社境内奥にある住之江会館(住之江会館)で意見交換会を行った。神政連としても初めての試みであったが、これまで慰霊祭を斎行した場合でも、実際にご遺族の方々や戦友会の方々がどのように考えられているのか、なかなか生の声を聞く機会がないこともあり、貴重な機会を頂くことができた。
遺族会の方からは、ご多忙の中で正副会長、英霊にこたえる会会長、郷友会の方々9名が出て頂き、今さらながら英霊顕彰について、会員の減少化の現状の中、他の団体とも意見交換をする中で、御霊の思いを後世に伝えていきたいと思いつつ、意見交換をする機会がないことも実感した。
遺族会はこれまで靖國神社の国家護持法案が国会で通らなかったことから、8月15日に首相の靖國神社公式参拝へと活動の中心を移したこと、また橋下府政下、補助金がカットされたりしたことに対する要望活動や県や大阪市として慰霊祭を行ってほしいとの要望活動を行ってきたこと、昨年の秋季例大祭後に橋下知事が護國神社に参拝されたことも、遺族会がかなり強く働きかけをしてきたことがわかるとともに、今は高校生に対するアンケートを実施しているとのことであった。
また慰霊祭にもっと若い自衛官が参加してもらい、自衛隊の中にも英霊の心を根付かせる必要性があること、それぞれの団体が慰霊祭を行っているが、団体だけのお祭りとなっていること、当事者が精神的に麻痺をしてしまい、国全体としては慰霊についてはどうなのかといったところまでは中々、頭が回らない、英霊顕彰をする場合は自虐的な歴史観を払拭することが大切でそのためには教育内容の是正が必要との意見も出た。
英霊への慰霊とはいい戦争とか悪い戦争に関わったとは別次元で国のために命を捧げた先達の方々の心を偲び顕彰していくという、本来、人間にとって極めて当たり前で、人の道であると思うが、この当然のことを如何に子孫に繋げていくのか、大阪ではやはりこの意見交換会からしか出発し得ないのではないかと感じた会合であった。