■42回目の三島・森田両烈士慰霊祭、先生の訴えられていることが現実になりつつあることを実感
昨日11月23日午後、三島・森田両烈士追悼42周年慰霊祭が日本協議会大阪府本
部を中心とする実行委員会が主催して大阪護國神社儀式殿で斎行され、28名の参
加者があった。小生も参列させて頂いた。義挙当日の25日がいろいろと行事が
入っていることもあり、新嘗祭の日に斎行となった。
今回は国政が解散・総選挙の只中の中であったが、とくに安全保障について自
民党や維新の会が憲法改正を政治日程に上げようとする動きもある中、いよいよ
三島先生が義挙の際に訴えられた檄文の通り、世の中が動いていることを肌身で
感じていることもあり、緊張感の漂ったお祭りとなった。参列者も機関誌「祖国
と青年」誌購読者だけでなく、メールなどを見て参加された若い方やたまたま護
國神社に参拝に来られていたおばあさんとお孫さんが参列されるなど、新しい人
の参列があったことはよかったと思う。
三島・森田両烈士のご遺影を掲げ、その御霊に参列者全員が、訴えられた志を
継承せんとして、玉串を捧げていったが、大阪府内では三島精神を受け継ぐ集ま
りはここしかないことを改めて噛みしめ、我々の使命の思いことを実感した。
続いて記念講演では大阪国際大学講師の酒井隆之先生から、情勢論ではなく文
学的思想的に三島先生の拠って立つ位置についてお話があった。
三島先生の思想的系譜は日本浪漫派の保田與重郎先生で、両先生とも権力とお
金に代表される近代に決着をつけ、日本の理想について探究したこと、三島先生
は戦争を体験していないが故に、戦後に取り残されたしまい、義挙に至るまで20
年間、理想に殉じるために準備されてきた人生であったこと、戦後、独立という
言葉が失われた時代に対して反抗してきたことなど、三島先生の思想の背景を鋭
く解説されたものであり、新鮮であった。
また先生は昭和47年生まれということで、義挙そのものを直接知らないが、だ
からこそ義挙をされた三島先生という人物について遡っていったという自らの思
想遍歴についてもお話された非常に興味深く聞くことが出来た。
その後の質疑応答も活発に行われた。引き続いて、直会も参加者から自己紹介
や三島義挙と人生の関わりなど、自らの原点を顧みる意義あるひとときとなった。