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■閉じられた衆院予算委員会

2012.11.14

 衆院予算委員会での質疑のやりとりでは、「近いうちに」の解釈についての議
論が先行して、米国大統領選でオバマ再選をどう見るのか、中国の新リーダーに
確実視されている習近平が就いた場合に、これまでの胡路線とはどこが違うの
か、そして韓国の朴候補はどうであるかなど、わが国をとりまく国際環境の変動
に対してどう臨むのかの議論が全くない。確かにこれらの問題は外交委員会で議
論すべきことかもしれないが、こんな閉じられた世界で一体、論じていること自
体、世界の動きが取り残され続けている感じがする。

 既に各党はマスコミ操作によって、議員は浮き足立ち、与党・民主党内部では
解散・総選挙は時期尚早であるとして、党内議論が分裂し、片や自民党は民主党
政治は既に死に体であるから、とにかく早急に解散せよと言い、第3極に至って
は選挙区に候補者を出す準備が間に合わないとして、地方議員にも国政に出るこ
とを勧誘している。

 解散権を握っているのは、あくまで野田首相であるから実は選挙がいつになる
のかは当の野田首相しかわからないわけである。ここは解散時期がどうであるの
かよりも、何を選挙の争点にするのかを真っ先に標榜することである。簡単に言
えば、現政権とは違う国家観を明確に標榜することである。

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