■お勧め書籍の紹介
夏以降、読んできた書籍の中で心に残ったものを紹介したい。是非、一度、手
に触れて頂ければ幸いです。
・「私はなぜ『中国』を捨てたのか」 石 平 著(WAC)
(定価 本体886円+税)
この書は同氏が自分の来歴や素性やアイデンティティ形成のプロセスを深く
掘 り下げて「総点検」した上で、日本人になるまでの心の軌跡を表したもの
となっている。そして民主化運動の中での天安門事件が何故、起きたのかを共
産主義の背景を分析するとともに、その後の愛国主義精神高揚運動が新たな中
華主義を生んでいることの危機感と自身が今後も闘い続けることを決意した書
となっている。
・神社新報ブックス16「次代へつなぐ葦津珍彦の精神と思想」(神社新報 編)
(定価 本体1000円+税)
戦後、わが国の文化・伝統を守る運動に大きな足跡を残して来られた葦津先
生の精神と思想を紹介したもの。常に思想的闘いだけでなく、組織をどのよう
につくれば効果的であるのかを考え抜かれた先生の課題への姿勢がゆかりの
人々の筆により、その輪郭が明らかとなった内容である。
・「約束の日 安倍晋三試論」 小川榮太郎 著(幻冬社)
(定価 本体1000円+税)
かつて「戦後レジームからの脱却」を目指して果敢に闘ってきた安倍氏の活動
の軌跡をマスコミが取り上げて来なかった真実ー総理辞任表明の背景を克明に
迫っている。その表現は、著者が文芸評論家ということもあって、詩的であ
り、ダイナミックなところもあるが、戦後初めて体制変革をしようとする安倍氏
の面目躍如の感がある。第2幕―これまで成し遂げて来れなかった仕事を十分に
しようとする道筋はもう敷かれているという確信を持った。