■英霊顕彰をしつつ、国の守りを目の当りにして、心新たにした靖國参拝ツアー
去る10月4日(木)から5日(金)、かねて予定していた本会主催の第3回靖國神 社参拝ツアーが開催され、事務局含め総勢20名が参加した。運動が続く中での旅 行の企画も大変であるが、この行事は本会にとっては欠かすことができないもの であり、ブロック大会終了から一区切りの旅行でもある。また、ガラッと気分を 一新する機会に進んで入れば、また新しいアイディアも出てくることを確信して いる。これまでの常連メンバーの他、今回、初参加の方も数名おられ、自分の祖 父が靖國神社に祀られている方もおられた。2日間通じて汗ばむ程のよい天候に 恵まれた。
靖國神社参拝ツアーも3回目を数えることとなったが、毎年、靖國の英霊に感 謝申し上げるととともに、それとセットで研修する場所を設け、会員間の交流を はかることが目的となっている。
第1日目の4日、早朝に新大阪から新幹線で一路、東京へ。都内の交通もス ムーズで、全ての行程を予定通り進めることができた。
最初の神田明神は自由参拝。昔から「江戸総鎮守府」として人々の崇敬を集 め、神田祭はつとに有名である。総朱漆塗の社殿はきらびやかであるが、下町の 風情がただよう境内であった。
続いて靖國神社では遊就館をじっくりと拝観した後、正式参拝をした。昇殿は さわやかな秋空に向かって真っすぐに位置し、お祓いを受けた時には涼しげな風 も吹き、今回も御霊が私達を迎えて下さっていることを実感した。御鏡の前に跪 いて、領土領海、女性宮家創設など国難を打開することを志す我々をよき方向に 導いて下さることを祈らせて頂いたが、心が安らかになる落ち着いた気持ちと なった。 丁度、拝殿の方は18日から始まる例大祭の準備をしているところであった。
その後、湯島天神を自由参拝。さすがに湯島聖堂の近くに位置していることあ り、菅公の御遺徳篤いところであり、合格祈願の絵馬が大変な数で吊るされてい た。ここも大阪にはない下町の風情が強く感じられるところであった。
そして横浜市のホテルで宿泊。食事をしながら会員間の親睦を深めることがで きた。
第2日目の5日は、朝から鶴岡八幡宮で正式参拝。お社はいうまでもなく源氏 の守り神である。急な山道を曲がるバスに身体を揺らしながら鎌倉幕府を開いた 拠点は三方が山で囲まれている要塞となっていることを知った。直接、一番高い 所に位置する上宮での参拝となったが、御祭神の応神天皇、比売神、神功皇后と 直接、向き合っている趣がある。その後、神職さんに宝物殿や樹齢千年の大銀杏 の説明をして頂いた。ほとんど根っこがない太い切り株と隣に一株の「ひこば え」が育っている姿を見るにつけ、その昔、公暁が第3代将軍の実朝を暗殺する 際に身をひそめていた現場に自分も立っているのだという実感と歴史を無言では あるが確かに見つめている生き証人の銀杏がまた生命を継いでいく力強さを感じ ることができた。
またここは修学旅行の児童生徒が多く、人気が高いこともわかった。
続いて記念艦「三笠」を見学。三笠艦上で東郷連合艦隊司令長官が指揮した場 所に立つと、皇国の興廃がまさに今ここにかかっている緊張感を身に迫ってき た。イデオロギーに関わらない事実のみを知らせようとする保存会の姿勢がよい。
続いてツアーの第2の目的である海上自衛隊横須賀基地へ赴く。この横須賀地 方隊は、北は岩手、西は三重県に至る太平洋沿岸一帯を警備担当区域としてお り、南極調査船も管轄しているとのことで、守備範囲が非常に広い基地である。 基地内は護衛艦、補給艦、多目的支援艦や潜水艦など、これだけの艦船が入って くるのを間近に見るのは初めてで、実に壮観であった。聞くところでは今月14日 には海上自衛隊観艦式があり、野田首相が訓示することもあり、その準備に当た るとともに、当日もいろいろな行事が重なっていたようであったが、広報課では 多忙なスケジュールの中で我々の対応して下さったとのことであった。
食堂で海軍カレーを取り、厚生センターで横須賀地方隊の活動の紹介について ブリーフィングを受けた後に、小さい船で港内をクルージングしてもらい、艦船 の近くまで行けたことは、まさにここの船たちが国土防衛の前線に立っているこ とを実感した次第である。
また隣は米軍基地となっており、船で近くまで行くことが出来、ここにも日本 の艦船より一回り大きい船が留まっているのを目にすることができた。
普段は目にしないが、こうして、海の守りを黙々と行っている隊員の姿と艦船 の威容を目の当りにすることによって、我々は守られていることを痛感するとと もに、しっかりと支えていくことが国民としての使命であると強く思った。
その後、新横浜から夜7時に新大阪に到着したのであった。
この時期に英霊顕彰と国の守りを体感することができたことは貴重な体験と なった。そして、このツアーを持続していくことが活動の源泉になる位、大切だ と改めて思った次第である。